19世紀後半~第2次大戦までの英帝国の興隆期、インド独立による帝国崩壊の開始、そして冷戦後の米国への覇権の移行までの英国史。
17世紀以降、版図を広げた大英帝国は、北アメリカ、西インド諸島、カナダ、インド、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカなど、その最隆盛時には世界の4分の1を支配した。第二次大戦以後、巨大な大英帝国がその多くの植民地を失った過程と原因を探る。
【目次】
はしがき
第一部 「英帝国への道」の生成と発展 一八六九年~一九三六年
I イギリスとスエズ運河
II ディズレーリとスエズ運河会社の株式取得
III ディズレーリと『キプロス協定』
IV グラッドストーンとエジプトの民族主義
V グラッドストーンとエジプト占領
VI ソールズベリ候と『ウォルフ協定』
VIIカーゾン伯と『ミルナー・ザグルール協定』
VIII カーゾン伯とエジプトの独立
IX オースティン・チェンバレンとアレンビー卿
X オースティン・チェンバレンとロイド卿
XI 労働党内閣とエジプト
XII 一九三六年の『英埃同盟条約』
第二部 英帝国の威信の低下 一九四五年~一九四七年
I 英帝国意識の低落と総選挙(一九四五年)
一 チャーチルの決断
二 保守党の有権者把握
三 労働党の有権者把握
むすび
II 英資本主義の衰退と政治 一九四七年の危機
一 危機のリハーサル
一 『武器貸与法』の停止
二 『英米金融協定』
二 外交政策の危機
一 労働党左派の叛乱
二 叛乱の鎮圧
三 政治危機
一 国際収支の悪化
二 内閣の改造
むすび
第三部 「英帝国への道」の消滅 一九四六年~一九五六年
I アトリー内閣とスエズ運河、キプロス
II 外相イーデンと「場」の攪乱
III イーデン内閣の「同一化」の喪失
あとがき
参考文献
人名索引・事項索引
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