20世紀に入り、インド独立の機運が高まってから、イギリスの統治が終わるまでの歴史を、イギリス側の重要人物の動きを基に読み直す。
1858年、インド大反乱を経て、イギリス東インド会社を解散、ムガル帝国の君主を排除して、直轄植民地とした。
本書は、植民地経営の終盤に焦点を絞り、20世紀に入り、インド独立の機運が高まってから、イギリスの統治が終わるまでの歴史を、イギリス側の重要人物の動きを基に読み直す。
第13代副王ハーディング卿の時代に、英国王ジョージ5世とメアリー王妃の初訪問から、第一次世界大戦、第二次世界大戦を経て、独立運動の高揚、インド内の宗教対立を経て、1947年ネルー首相による独立宣言までの歴史を丹念に描く。
【目次】
はしがき
第一章 インド担当相エドウィン・モンタギュー 一九一〇年~一九二二年
一 意識の創出
(一) 情報の受容(イギリス)
(二) 情報の受容(インド)
二 政策の形成
(一) 『対インド宣言』
(二) 『モンタギュー・チェルムスファド報告』
三 政策の破綻
(一) カーゾンの反対
(二) ガンディーの反対
(三) モンタギューの錯誤
むすび 命運
第二章 総督アーウィン卿 一九二六年~一九三一年
一 アーウィンのインド像
二 宥和と反発
(一) サイモン委員会
(二) 『アーウィン声明』
(三) ガンディーの反応
三 むすび 『ガンディー・アーウィン協定』
第三章 チャーチル 一九二九年~一九三五年
一 基調
二 宣伝
三 組織
四 暴露
五 弔鐘 むすびにかえて
第四章 総督リンリスゴウ卿 一九三六年~一九四二年
一 性格
二 「分割統治」
(一) 州自治
(二) インド連邦
三 失策
(一) 宣戦
(二) 反応
四 むすび 想像力と洞察力の欠如
第五章 サー・スタフォード・クリップス 一九四二年
一 状況
二 派遣の決定
三 説得の行使
四 調停の失敗
五 余波
第六章 総督ウェーヴェル卿 一九四三年~一九四七年
一 統合
二 崩壊
三 亀裂
四 むすび 投影
第七章 クレメント・アトリーと総督マウントバットン卿 一九四七年
一 去来
二 『複数分割計画』
三 『二分割計画』
四 虹と旗
あとがき
参考文献
索引
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