君はイク直前にどんな声をあげるのだろうか。
コリンは美しく聡明な女で、マンハッタンに生きる詩人だった。
だが同時に、社長秘書という職を持つ、現実に生きる女でもあった。
優秀で見栄えのする秘書を社長は夜な夜なパーティに連れ出し、
そこでコリンはルーク・モリソンと出会ったのだった。
ひと目で惹かれ合い、パーティを抜けだそうとしたまさにそのとき、
ルークが上司である社長の親友で、同じ会社の重役だと知った。
現実的な女として、コリンは、社長の親友と寝るリスクは冒せないとシンプルに告げた。
ルークは少し残念そうに、けれどどこまでもスマートに、彼女の意思を尊重した。
だがそれから毎日、オフィスで顔を合わせる日が続く。ひそやかな目配せ、他愛のないメモ。
コリンの中で何かが苦しく募っていった。彼への想いで蕩けてしまいそうだ。
あふれる想いを言葉にのせて紡ぐ詩作の衝動さながらに、
ルークとふたり欲望のまま溺れる一夜に、コリンは身を委ねることにした。