「何も穿いていないのか?」
「ええ、ストッキングと香水をひと振り。それだけ」
恋人の手ひどい裏切りに遭って以来、アナリースはもう誰ともつき合わなかった。
男たちには求められるままその美しい肢体を与え、アナリース自身も、
貢がれる快感を貪ってきた。“尻軽女”でいるほうが、ラクだし楽しい。
ところが、出会って3カ月になるゲイブとは、あまりうまくいかなかった。
誰といても何をしていても、ゲイブに会いたくてたまらないのだ。
こんなふうになるのは自分らしくないのに、彼のことを考えて切なくなる。
今も、募る想いを抑えきれず、わざわざこのレストランまで来てしまった。
商談中のゲイブから見える席で脚を開き、これみよがしにウエイターと触れ合う。
ゲイブは嫉妬に燃えるまなざしを隠しもしない。アナリースはどうしようもなく濡れた。
このあと彼がバスルームまで追ってきて、激しくファックされることを思うと……。