日露開戦にともない奥大将率いる第二軍は、金州城を攻略したが、その後方の南山陣地は防備が堅固で、第二軍の死傷者は増大する。その支援のため第三艦隊所属の筑紫、平遠、赤城、鳥海が艦砲射撃を開始した。同時に稲山少佐の指揮する海兵隊も南山陣地の陣形が薄い右翼を目指し、強行上陸をかける。“遅滞防御戦闘”の露軍に対し、甚大な被害も省みず前進する日本軍の死闘の行方は……。
架空戦記「大日本帝国海兵隊戦記」シリーズ、第3弾。
●高貫布士(たかぬき・のぶひと)
1956年生まれ。神奈川県出身。和光大学人文学部芸術学科卒業。学生時代より軍事評論家・小山内宏氏、航空評論家・青木日出雄氏らが創設した「軍事学セミナー」で軍事学を修得。出版社勤務を経て、軍事アナリスト兼作家として活躍。『図解・ドイツ装甲師団』『大日本帝国海兵隊戦記』シリーズなど、ノンフィクション、小説の著書多数。