踊れないシンデレラは逃げ出した――白馬の王子に恋してしまうのが怖くて。
幼いときに親と死に別れたレイナは、若くして結婚と離婚を経験し、二度と不実で傲慢な男性にはかかわらないと心に誓っていた。あるとき、親友の結婚披露宴のためにギリシアを訪れ、街で美神を彷彿とさせる黒髪の男性とぶつかりそうになった。ほんの一瞬だったのに、彼の顔はレイナのまぶたの裏に焼きついた。翌日、披露宴で花婿付添人を見た彼女は思わず息をのんだ――昨日の彼!その正体は、ギリシア屈指の大富豪アキス・ジアノポウロスだった。宴の後、ホテルまでリムジンで送ってくれた彼に胸を高鳴らせる一方、レイナの心は沈んだ。また恋に落ちて傷つくのは、耐えられない……。恋心を戒めると、レイナは名も告げずに彼のもとから逃げ出した!
■ギリシア語を話せない名もなきヒロインのゆくえを、懸命に捜し始めるヒーロー。その姿はさながら、消えたシンデレラを追いかける王子様のようで……。
*本書は、ハーレクイン・イマージュから既に配信されている作品のハーレクイン・プレゼンツ作家シリーズ別冊版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。