・内容紹介
世界でも類を見ない何千キロという海を渡る“謎の蝶”として生態観察が盛んな「アサギマダラ」。
その謎に満ちた行動を記録したドキュメント。
著者は数学と脳開発の研究でも有名な医師、栗田昌裕氏。
理性と科学知によってアサギマダラの生態と自らの行動を通し、
読者をまるで冒険小説の世界に誘ってくれるような内容だ。
日本列島を2千キロも移動しながら、
秋になると南下(春は北上)するアサギマダラの翅にマーキングして放した数は十数万頭。
福島県のデコ平から放蝶したアサギマダラは台風などの悪天候にもかかわらず、
小笠原諸島父島、与那国島、さらに国境を越えて台湾まで移動する。
アサギマダラの性質と能力を知れば知るほど、その予想を超えた知力、体力、行動力に唖然としてしまう。
またマーキングしたアサギマダラに
とてつもない遠方で再捕獲するという奇跡的な邂逅にも思わず感動。
この謎に著者は数学的直感で挑んだ冒険的な書。
・著者
栗田昌裕(くりた まさひろ )
日本の内科医、東京大学附属病院内科に勤務。
東京大学助手、群馬パース大学大学院教授を経て、2014年より現職。
医学博士、薬学博士。座禅、ヨガ、気功、東洋医学に精通している。
指回し体操の発明者。栗田式能力開発法(SRS, Super Reading System)を提唱し、
その一部として、速読法、記憶法、健康法、瞑想法、心象法などを指導し、受講者は5万人を超えている。
大学では、医学概論、健康科学、病理学、薬理学、老年医学、
リハビリテーション医学、成人看護学などの講義を担当してきた。
専門は内科学(特に消化器病学)。
自然教育・環境保護に関心が深く、アサギマダラ(渡りをする蝶)の研究家でもある。
調査の模様はNHK総合テレビ「クローズアップ現代」、「ドキュメント にっぽんの現場」などで紹介された。
姫島の「アサギマダラを守る会」顧問。毎日21世紀賞受賞。2001年提言賞受賞。テレビ出演は100回以上。