主流派、非主流派が激論は交わしたかつての自民党はもはやない。
田中政権以降すべての総理大臣にインタビューをするなど、
常に第一線のジャーナリストであり続けてきた田原総一朗。
議論なき政治はいったいどこへ向かうのか!?
その変質がもたらす危機に警鐘を鳴らす。
本書では自民党前史と言える吉田茂の自由党から、結党で何をめざしたのか、
岸信介の日米安保改定は何だったのか、自民党の原点を振り返る。
その後、池田勇人、佐藤栄作、田中角栄と続く高度経済成長の時代を経て、
冷戦の終結という歴史的なターニングポイントを迎え、迷走する自民党の足跡をたどる。
そうした時代の変遷をふまえたうえで、安倍晋三首相がいったい何をめざし、
日本をどう変えようとしているのかを浮き彫りにする。