ベイシアグループは、スーパーマーケットのベイシアをはじめ、ホームセンターのカインズ、ワーキングウェア専門店のワークマンなど、29社から成る企業集団である。ホールディングス化せず、それぞれの企業が独自の強みを伸ばす「ハリネズミ経営」で成長を遂げ、グループの総売上高は1兆円を超える。ベイシアグループは現在、カインズを筆頭に各社がデジタル・トランスフォーメーション(DX)を推進し、グループ全体としてシステムの共通化にも力を注いでいる。また、外部からエンジニアを積極的に採用すると同時に、社員をDX人材に育てるための仕組みづくりも行っている。本書では、ベイシアとカインズの会長を兼任し、ベイシアグループの実質的なトップを務める土屋裕雅氏に、ハリネズミ経営を維持しながら、グループレベルでDXを推進する方法について聞いた。
*『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー(2022年10月号)』に掲載された記事を電子書籍化したものです。