地図の空白地帯を埋めろ!
人はみな「自分の道」をゆく英雄である。
友情、青春、仕事、人生。
俺たちは、ただ前だけを見て歩いてきた――。
地図会社キョーリンの調査員・合志俊介。彼の仕事は日本各地を歩き、家の表札を一軒ずつ書き留めること。
俊介には一平と湯太郎という幼馴染みがいた。三人は十五歳になる年、裏山のクスノキで誓いを立てた。
一つ、友のピンチは助けること。二つ、友の頼みは断らないこと。三つ、友に隠し事はしないこと。
その日から、男たちはそれぞれの“道”を歩き始めた。
地図づくりに生涯を捧げた男たちの熱き物語!
※この作品は単行本版『道をたずねる』として配信されていた作品の文庫本版です。