あらすじ温泉も、名物も、景勝地もない。何もない町・胡孫町。 そんな町の役場で観光課に配属された「私」は、町おこしに躍起になる老人たちに振り回され、日々疲弊していた。 ある日、ひょんなきっかけから存在しない“巨大ガニ”の伝説をでっちあげ、町おこしをすることになる。こんなもの、成功するはずがない…。 そう思っていた「私」だったが、事態は思わぬ方向に進んでいき――。 新進気鋭の新人作家・ツムラネオ商業デビュー作!不条理で愛おしい、町と蟹の姿を描いた読切41ページ。