孤高の天才ミュージシャンの脳内を解く―。ロックバンド、凛として時雨TK初の書き下ろしエッセイ。独創的かつ繊細、静と動、狂気的だけど芸術的etc.多様なイメージが共存しているのが、凛として時雨というバンド。その源を生み出しているフロントマン・TKが綴る、不完全の哲学。「永遠に曲が作れないと思っている状況こそが完成」「完璧主義であるからこそ、満足することはない」「制作における根本は、“見たことない”“触れたことがない”ものを探す」「自分の首を絞めていったときに、呼吸の感覚を思い出す」TKは、20年のキャリアと齢40を経てもなお、悩み、もがき、苦しみ続けている。作品作りは、毎回自分を一番底まで掘り下げて、その先にあるものを掴みとってまた何もない状態に戻る。家族や生い立ち、バンド結成からソロ活動に至るまで、謎に包まれた人間・TKを解き明かす。なぜ人は、彼の作る音楽の虜になるのか?その答えが、この本にあります。ファンのみならず、企画やクリエイティブに携わる人間に読んでほしい一冊です。■出版社からのコメント「バンドの持つ普遍的な世界観は残しつつ、革新性も感じられる」、凛として時雨の音楽を聴いたときに抱いた感想だ。守るべきものを守りながら、新しいものを取り入れる。我々編集者はもちろん、世に出す作品作りをする人間において、これは永遠のテーマではないだろうか。TKさんと接するなかで見えた、誰よりも葛藤し、紆余曲折を繰り返す様。どのように、そしてなぜその思考に至ったのか。ファンのみならず、多くの創作者たちをも魅了する理由とは? 彼のクリエイティブの根源に迫りました。