あらすじ鳥越明神の境内から、野良犬が土の付いた小判をくわえて出てきた。大昔の盗賊が土の下に隠した小判を野良犬が掘り出したという噂が広まり、食詰め浪人や遊び人といった輩が鳥越明神に押しかけ大騒ぎ。そんな中、境内の警戒にあたっていた寺社方役人が何者かに斬られ、死体となって発見された。内々に探索を命じられた北町同心の白縫半兵衛は鳥越明神に向かうのだが……。「世の中には知らん顔をした方が良いこともあるさ」と嘯く半兵衛の人情裁きを描く、書き下ろし人気シリーズ第十五弾。