英語をきちんとマスターするカギは、日本語の正しい理解にあった! 30年間にわたり英語圏の若者に日本語を教え、日英両言語の違いを熟知する著者が解き明かす、中学英文法のツボ
「空に虹が出ていました(日)」vs.「私は空に虹を見ました(英)」
雨上がりの空にかかった大きな虹。日本語話者は「空に虹が出ていました」と手持ちカメラに映った映像を素直に表現すのに対し、英語話者は「私は空に虹を見ました(I saw a rainbow in the sky.)と、虹と虹を見ている自分とを、幽体離脱して俯瞰して眺めているかのように表現する。同じものを見ているはずなのに、英語と日本語とでは、なぜ大きな違いが生じるのか。また、その違いをきちんと理解すると、英語力のアップにどのように繋がるのか。中学英語教科書に登場する英文を素材に、筆者が解き明かす。
出発点が日本語だから予備知識は豊富
やり直し英語本のほぼ全ては、英語が出発点。しかし、この本は日本語が出発点。多くの日本語の文章に主語がないのに、英語には不可欠。どうしたらよいのか? 日本語の「~ている」1語が、英語では現在進行形・現在形・現在完了形の3つの時制にまだがる。どう使い分けていたらよいのか? 「当たり前」すぎて意識していなかったような問題が次々出て来ます。そうした問題を改めて考えることで、日本語と英語の関係が深く理解できるようになります。
【対象レベル】英語初級以上
【著者プロフィール】
松本隆:
アメリカ・カナダ大学連合日本研究センター元教授。著書に『日本語能力試験N1に出る重要単語集』『日本語教師必携ハート&テクニック』『合格できる 日本語能力試験N4・N5』(アルク刊)など。