世界の最先進国日本も、そのほとんどはイナカである。
そして、青森県はその中でも「最たるイナカ」というイメージを持たれている。
やはりこれは『テレビも無ェ ラジオも無ェ』から始まる金木出身の大物歌手による大ヒット曲
『俺ら東京さ行ぐだ』の影響が大きいのだろう。
だが、青森県は「最悪のイナカ」なのだろうか。
仮にイナカだったとしても、そこが「オラこんな県嫌だ」なのかどうかは別問題だ。
そして、その土地が総合的な意味で豊かであるか、貧しいかも、また然りである。
本書は、ありきたりの観光ガイドではない。
青森県にはどんな人間が住み、どんな生活をして、
本当はどこが良くて、どこが問題なのかを、
丹念な取材と、多くのデータを分析して解き明かしていく。
青森県に貼られた「レッテル」を一枚ずつはがし、
真実の姿が少しでも明らかになれば、幸いである。