大阪のイメージと言えば「コナモン」「お笑い」「なんか危なそう」……。
まさに、その通り! あえて否定はしない。
大阪人には日本第二の都市、なんていう意識はまったくなく、
独立国家・大阪として笑いとコナモンにまみれながら、根っからの商売根性とノリで邁進してきた。
しかし今、大阪は間違いなく揺れている。
大阪維新の会が高らかに改革をぶち上げ、いろんな意味で注目されるようになった大阪市は、
街全体が改革の真っ只中なのだ。
さらに、大阪市を取り巻く環境に目を向けてみれば、
深い癒着体質だった市制や多額の負債を抱える3セクの遺物、
連続する府警の不祥事に犯罪ワースト1のオンパレード、
生活保護の町と揶揄された西成区など、
改革が進みつつある現在でも、さまざまな問題が山積み状態なのだ。
もうノリでは解決できまへん! これでええんか? 大阪市!!
「天下の台所」「東洋のマンチェスター」「くいだおれの街」と、
さまざまな名前で呼ばれながら時代を切り抜けてきた大阪。
果たして今後、アジアに向けた国際都市、大阪を作り上げることができるのだろうか?
そこで本書では、大阪市が抱えるタブーに鋭くツッコミを入れながら、
開発に揺れる街と大阪人の特徴を地域ごとに分けて徹底的に分析。
「コナモン」と「お笑い」だけでは計り知れない、新たな街の解説書となれば幸いである。