富田紘枝が所属する白妙女学院演劇部は、ロボットの「一子」とともに東北大会へ出場することになった。遠征の準備も順調に進んでいたが、突然の事故で、一子がエネルギー切れを起こしてしまう。一子の代役として、それも主役として舞台に立つことになった紘枝。練習では巧く演技できたが、リハーサルで舞台に立った途端に足がすくむ……。すっかり自信をなくした紘枝の前に、自分の方が主役に相応しいという二人の新型ロボットが現れた!
人間社会になじもうとするロボットと女子高生たちの交流を描いた心温まる青春ストーリー、「ロボット少女&女子高演劇部」シリーズ第2弾。電子版あとがきを追加収録。
●葛西伸哉(かさい・しんや)
1965年、青森県木造町(現・つがる市)生まれ。92年『ソードワールド短編集 スチャラカ冒険隊、南へ』収録の「かくもささやかな凱歌」でデビュー。98年から本格的な作家活動を開始し、シリアスからコメディまで多彩な作品を手がける。岸杯也(きし・はいや)の名義で手がけた『しゅらばら!』(MF文庫J)は全11巻を重ねるヒット作。