Web初小説の隠れた名作がエクレア文庫に登場! 男でも妊娠可能な「惹香嚢」という臓器を身体にもって生まれた小国の王子セナは、従属の証しとして、皇帝アリオスのもとへ嫁ぐ。 しかし初夜で、皇帝の重大な秘密を知ってしまい、セナは離宮に隔離されてしまう。 国の情勢も関係しており、放置されても仕方がないと思うセナだったが、皇帝とは少しでも良い関係を築きたいと願っていた。 そんな中、セナは自分が妊娠していることに気付く。 しかし皇帝は、月の周期と腹の膨らみ具合から、セナの不貞を疑っており、関係は悪化してしまう――。 嫁ぎ先でも顧みられないセナは、離宮でひっそりと子供を出産する。 息子と侍従の三人だけだが充実した日々を過ごしていたある日、神山からの使者がやって来て……。