南町奉行所与力・月崎陽之進と、その盟友である火盗改方長官・長谷川平次。二人はいずれ劣らぬ剣の達人で、相手が悪であればその職掌を超えて成敗するという裏の顔を持っている。
南新堀と日本橋通一丁目の大店が、立て続けに押し込みに遭った。いずれも大名家を得意先とし、多額の金を貸していた商家だった。
事件の探索に乗り出した南町奉行所は、陽之進とその配下の働きによって網を絞り、ついに下総黒池藩という一万石の大名に目星をつける。
動かぬ証をつかみ、黒池藩主の討伐に乗り出した剣豪与力と鬼長官。だが、そんな彼らを待っていたのは、逆悪非道の藩主との血で血を洗う死闘だった。好評時代シリーズ、第二弾。