「これから伝えることをパソコンで打ち込んでください」引っ越したアパートで女性の奇妙な声がした。
切迫感に急き立てられ入力していくと、それは何かの物語らしい。なんと彼女は……元小説家の幽霊だった!
未完の次回作に未練が残り成仏できない。パソコンを触れない自分の代筆を引き受けてほしい。もし出版にこぎつけられたら印税はあなたのもの。
甘い言葉に誘われ〈ゴーストライター〉を引き受けた僕だったが、問題が一つあった。彼女の記憶が徐々に消えつつあるのだ。急がなければ!
可愛いけど皮肉屋な元作家の美女(!?)幽霊と、毎日を無気力に過ごしていた大学生の僕。二人の奇妙な共同作業が始まった――。
第1回次世代作家文芸賞を受賞した、タイムリミットラブコメディ!