[なぜ心の静寂が大切か?]
古代インドのスートラは、現存する最古のスピリチュアルな教えですが、本書は、その現代版リバイバルとみなしていただいていいでしょう。
スートラは、観念的な装飾を最小限に抑え、格言のスタイルをとった、パワフルな真実の書です。
また、ヴェーダとウパニシャドも、ブッダの言葉が、スートラの形で記された、古代の神聖な教えです。
聖書中に見られるイエスのたと譬え話や言葉もしかり。それらも、古代中国の叡智の結晶である道徳経の深遠な教えと同様、スートラと教えを兼ね備えています。
スートラの利点はなんといってもその簡潔さにあります。
それは、必要最低限しか思考を要しません。スートラの場合、「そこに書かれていること」よりも、「そこに書かれていないこと」つまりは、それが指し示すもののほうが、はるかに重要なのです。
本書は、読了後本棚にしまってしまわずに、ぜひ折にふれてひもといてください。
この本を生きてください。
なによりも大切なことは、本を休ませてください。
言い換えるなら、読んでいる時間よりも、それをあたためること、いわば「熟成」させることに時間をかけるのです。
前二作とは、作風もアプローチも違うが、心に染み入る教えの深さと静謐さが、感動を呼ぶ作品。
話題になること必然!