ある日、祖父はペンギンになった。
そして僕は今、取調室にいる――。
独特の空気感のある作品。
私には絶対に書けないタッチで人物が描写され、嫉妬すら覚える。
作家・赤松利市
説明し過ぎない文章にある想像の余地。残る余韻。
何か気になる……。
彫刻家・吉村浩美
闇が深すぎて底が見えない。
心の痛覚を刺激される衝撃のサスペンスです!
文芸編集部編集長
ある日起きると、祖父がフンボルトペンギンになっていた。
この異常事態をなぜかすんなり受け入れた柊也は、ペンギンを祖父として世話をすることにする。
身寄りはなく、その上引きこもりの柊也。
誰にも相談できないまま、一人と一匹の閉じられた世界は平穏に続いて行くかに思われた。
しかし、一人の少女との出会いをきっかけに、柊也の日々に亀裂が入り始めて……。
第三回大藪春彦新人賞受賞者長篇デビュー作