あらすじ巷説寛永御前試合は虚構である。 事実は、秀忠の次子・駿河大納言忠長の御前で行われた十一番の真剣試合が、その下敷きとなっている。 その日、駿河城内には腥風悽愴と荒び、 戦国生き残りを賭ける武芸者たちは、 だが、無骨さゆえの生きざまが宿痾となって、 だれもが破滅の淵へと疾走し、血海に斃れていった。 日暮れ、人去った城内は寂として声なく、 人心の倦厭の気のみ残されていたという。 時代巨篇。大人気コミック「シグルイ」(漫画/山口貴由)の原作小説!