あらすじ永禄十年、難攻不落と謳われた美濃の稲葉山城は織田信長によって陥落。地名は岐阜に改められ、信長による新たな国造りが始まった。ある日、長良川の鵜飼見物に出かけた信長は、戦で漁師の父を失くした少年弥吉に命を狙われる。しかし信長は弥吉を斬ることなく、漁師たちを「鵜匠」と名付け、弥吉に岐阜を二度と戦火に巻き込まないと約束するのだが──。魔王信長の真の狙いとは? 第23回中山義秀文学賞最終候補作。