あらすじ馴染みの魚屋で起きた小火騒ぎ。生田数之進は、現場の裏口に残された湿った紙縒りを見て、附け火――放火の可能性に思い至る。また、盟友・早乙女一角とともに潜入探索にはいった越後国尾鹿藩の上屋敷では、国許からの切実な陳情、そして藩主の安藤丹波守直之が昼間から泥酔騒ぎを起こすなど、不穏な動きが……。 無私の心で民を助ける幕府御算用者の千両智恵が閃く。