「愛里、本当に、どんな目にあわされても、いいんだね?」
「ええ」「わたし、雪彦兄様を愛しているもの」
「愛里、ぼくは理由まで訊いてないよ」
スッと冷えた雪彦の声に、たちまち愛里は身を堅くする。
「余計なことは喋るな。イエスかノーか、それだけをこたえればいい。今日からおまえは、ぼくの奴隷なんだからね」
18歳の乙女・愛里の恋人は、10歳年上、従兄の雪彦。
でもその関係は、普通じゃない。愛里は雪彦の奴隷だったのだ。
愛里はさまざまな性癖を持つ雪彦の知人たちに「レンタル」され、性の調教を少しずつ受けていく。
そして雪彦はその代金で、愛里にひとつずつ、
性愛のための道具を買い与えていくのだった……。
「特選小説」に長期連載された、性愛の夢想人・森奈津子の「妄想の集大成」ここに完結!