あらすじ無力な室町幕府にあって、自ら剣を極め、その将器で斎藤道三や織田信長らの心も惹きつけた乱世の将軍・足利義輝。その命は二十九歳の若さで尽きたが、遺臣らの心から義輝の清爽な姿が消えることはない。霞新十郎の名で廻国修業の旅に出た、若き日の剣豪将軍の逸話をはじめ、今明らかになる秘話の数々。義輝を愛する人に捧げる短篇全七篇。