あらすじ沼里を横切る東海道で見つかったのは、旅姿の死骸だった。二つある。胸の刺し傷から、どうやら手慣れた者の仕業らしい。二人が江戸から近江への旅路で殺されたことは、道中手形で明らかになったが、目当てが分からなかった。財布や巾着の類を失っているため、金欲しさの疑いが濃いものの、それも上辺だけかもしれないのだ。どうにも探索が進まぬ新兵衛は、ようやく糸口を掴みかけたが……。シリーズ第二弾。