あらすじ女渡世人おまさは宿場の旅籠(はたご)で親子三人連れと同宿し、娘のお玉に懐かれる。その夜、何者かが来襲しお玉の両親が殺害された。危うく難を逃れたお玉は不相応な小判を所持していた。宿帳に記された江戸の住処までお玉を送り届けることになったおまさ。追手が再びお玉を襲うが、偶然、九十九九十郎(つくもくじゅうろう)が窮地を救う。九十郎も内済ごとの絡みからおまさを捜していたのだ……長篇時代剣戟。