わたしたちのカラダからは、いろいろなものが出てきます。
うんこ、おしっこ、涙、毛、汗、ふけ、目ヤニ、耳垢、つば、たん、鼻毛、鼻水、鼻くそ、吹き出物、アカ、へそのごま、爪、ムダ毛、かさぶた、水ぶくれ、膿、血などなど。
一見ムダのように見えるが、人が生きる上で、実はとても重要な役割を持っているものも多いのです。
それらはなんのために出てくるのか、どんな役割があるのか、「世界一受けたい授業」でもおなじみ、免疫学者の藤田紘一郎先生が案内人となり、ユニークなイラストを用いて解説します。
じつは、「カラダから出る(汚い)もの」を嫌って、「消したり」「ないことにしたり」することが、健康を害することもあります。
「カラダから出るもの」に愛着を持つことで、自分のカラダをよく知り、健康になろう!
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監修者より、みなさんへ
いまの日本人は、からだから出るものに対して、ワルモノのイメージをもちがちです。コンビニやスーパーでは、からだのにおいをけすグッズが多く売っています。
うんこなんて、ワルモノのトップの存在にずっといます。みんなは、学校でうんこをしていますか? 「はずかしいから、家にかえってからする」という人も多いのではないでしょうか。
赤ちゃんは、うんこのにおいを「ママがそばにきてくれる、いいにおい」だと思っています。でも、成長するにしたがって、「キタナイもの」と思いはじめます。おかあさんがうんこをきらっているらしいと理解するからです。
でも、この本で紹介したように、うんこはからだの健康に欠かせない存在です。鼻くそもおしっこも、汗も、出なくなったら、すぐに病気になってしまいます。
もちろん、歯みがきをして、むし歯ができないようにすることは大切なことです。でも、からだから出るものを、すべてワルモノあつかいしないでください。からだから出るものは、もとは自分のからだの一部であったものです。いわば、みんなの“分身” です。
この本をきっかけに、からだから出るものに対して、あいちゃくをもって接してくれたら、私はとてもうれしいです。
――藤田紘一郎(東京医科歯科大学名誉教授)
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じつは愛すべき、カラダから出るものの世界へようこそ!
「カタチのある」もの、「カタチのない」もの、同時刊行!
★左ページには特徴を表したイラストと、出る場所や成分などのデータを記載。
重要度とキタナイ度を5段階評価しています。
☆右ページでは、「なぜ出るの?」「どうやって出来るの?」を科学的に、ていねいに解説。
易しい図解が理解を助けます。