自分ひとりのために自炊をするのは難しいけれど、心と体が満たされるおいしいごはんを作って食べたい。
そんな人のために、手軽に作れるひとり分の薬膳料理のレシピを本にしました。
「薬膳」と聞くと、クコの実などの漢方食材が入った特殊な料理と思われがちですが、大切なのは食材選びと組み合わせ。
あらゆる食材には体にもたらす働きがあり、季節や体質、体調などに応じて適切な食材を取り入れることが大切です。
そのベースには「人間も自然の一部」「旬のものは体によい」というような中医学の理論があり、その理論に即していれば、スーパーなどで購入できる身近な食材だけでも薬膳料理は作れます。
本書は薬膳の入り口として、基本となる考え方を解説し、季節別のレシピを紹介します。
さらにひとり分の料理の問題点である余った食材を活かせるよう、同じ食材を使ったレシピや食材の保存方法なども掲載。
著者が薬膳教室を開くまでのいきさつや料理を楽しくする器の作家紹介なども収録し、読み物として楽しめる内容になっています。