気がつき過ぎて疲れたり、「他人にどう見られているか」が気になって不安になったり、ぐるぐる同じことを考え続けてしまったりと、生きづらさを感じている繊細な人がいます。この本では「ナイーブさん」「繊細な人」と呼びますが、彼らはネガティブな考え方をするクセが身についています。過剰にストレスを感じやすいため、仕事上の影響は計りしれず、放置したままだと重篤な心身の病気を引き起こす危険性も。その一方、美術、芸術、音楽などにとても感動する感受性の強さや、物事を深く考える力ももっているのです。毎日を生きづらいと感じているなら、まずは考え方のクセを治してみませんか?ちょっとした気の持ちようで習慣を変えてみると、ネガティブな心の症状は飛躍的に改善します。さらに、自分の中の「繊細」な要素をうまく改善すれば、自己肯定感は高まり、仕事や人生の生産性も上がります。時代が大きく変わろうとしている現在、繊細な人たちの重要性は社会において高まる一方だと考えられるのです。その先には、より豊かで温かな人生が待っているはずです。【著者プロフィール】 清水栄司 (しみず・えいじ)1965年山梨県生まれ。千葉大学大学院医学研究院認知行動生理学教授、医学部附属病院認知行動療法センター長、子どものこころの発達教育研究センター長。精神科医。1990年、千葉大学医学部卒業。千葉大学医学部附属病院精神神経科、プリンストン大学留学等を経て、現職。認知行動療法のスペシャリストとして、不安症(パニック症、全般不安症、社交不安症)、強迫症とうつ病などの治療に、複数の認知行動療法士とともにあたっている。