ジーム国の王女セレスは、22歳でリネトルア国の第三王子・ヴィルレインの元に嫁ぐことになった。しかし、その国へと向かう途中、国境近くで盗賊に襲われる。そんな危機一髪のところを救ったのが、全身黒ずくめの男。しかし、男は、セレスを襲い、純潔を奪った。何とかリネトルア国に辿り着くが、夫となるヴィルレインは引きこもり状態で、セレスは自分とそっくりな夫の身代わりとして、彼のふりをして政治に参加するようになる。そんなある日、第一王子に会ったセレスは驚愕する。第一王子・レーリルは、セレスを襲った漆黒の男だったのだ…。陰謀渦巻く王室で紡がれる禁断の恋。第3回ムーンドロップス恋愛小説コンテスト受賞作。