26歳の望月いづみはフリーランスのグルメライター。田舎暮らしも4か月が過ぎ、DIYの腕も上がってきたところだが、元彼と別れてから出会いがなく、本格的に婚活に励もうかと思い始めていた。ある日、いつものようにまかないを請け負う隣人の日本画家・秦野隆信のところで食事をしていると、またしても骨董店の美術鑑定士・鵜飼が旧家の蔵で見つかったという“いわくつき”の品を持ってやってきた。念に憑りつかれることを恐れたいづみだったが、隆信が見たところ「念はほとんど空だ」という。しかし、いづみたちの周りでは少しずつ不可解な現象が起き始める。そのうえ、隆信に熱烈なアプローチをする女性まで現れて、いづみの心は穏やかではなくなり……。姉弟の秘められた過去、そして隣人同士の仲も急展開!?