あらすじ私は十代の頃から結婚なんてするもんかと思っていた。 年中「誰のおかげで飯が食えると思ってるんだ」と怒鳴り散らす父と暮らしていると、 結婚に対しての夢というものがなくなる。 王子様と結婚したシンデレラだって本当に幸せだったかどうか怪しい。 お世継ぎを産めと言われたり、王子が浮気をしたりしたのではないか。 ――本文より 酔って暴れる父、それを止めない母、父を学習して「私」を殴る兄… 機能不全の家族なのに、愛着がないわけでもない。 あんな父でも、会いたい。 でも、共に生きていく人を家族と呼ぶならば、これからは一緒に生きていく人を自分で決める。 そう決めた著者による、「家族」の枠組みを考え直すための胸をえぐられるようなエッセイ。