「気の強ぇ女が二人――こいつぁ危ねぇ組み合わせが出来上がっちまったな」
――時は文政。江戸の通油町にある本屋、草紙屋薬楽堂の面々に、曲亭馬琴に認められた武家の女、只野真葛が加わった。
売出し中の女戯作者・鉢野金魚(はちのきんとと)と貧乏戯作者・本能寺無念(ほんのうじむねん)、もと御庭番の読売屋・北野貫兵衛らとともに、真葛は怪異がらみの噂と企みの背後の闇を探り始めるが……
江戸の本屋を舞台に戯作者=作家が謎を解く!
人情と不可思議、嘘と真実、粋な会話とかなわぬ望み――読み心地抜群の大人気時代小説シリーズ、待望の第ニ弾!