あらすじ祖父の遺してくれた下町の古道具屋「アベリナ」を一人で切り盛りするジリア。彼女に店を売る気がないと知るや否や「結婚は考えられない」と告げてきた婚約者と別れたジリアは、今後のお店の経営に少し頭を悩ませながらも、大好きな古道具の世界に没頭する日々を送っていた。そんなある日、外套をまといフードを目深に被った怪しい客が店を訪れ、懐中時計の修理をジリアに依頼する。その後も頻繁に店に来るようになった美貌の男・イリアスに「フードの貴人」という渾名をつけたジリアは、いつの間にか彼の来店を楽しみにするようになるのだった。