ヨーロッパアルプス三大北壁冬季単独初登攀など、20世紀後半を代表する名クライマー長谷川恒男、若き無名の日々の回顧録。1970~80年代を代表するクライマー・長谷川恒男の自著で、15歳から26歳までの若かりし日を描いた代表作。中学を卒業して日本コロムビアに入社した1963年(15歳)、山好きの兄に連れられて丹沢へハイキングへ行ったのをきっかけに登山の世界へ。以来、18歳~20歳ごろは丹沢の沢登りや谷川岳の岩登りにのめり込む。21歳ごろから海谷・千丈岳南西壁や明星山の開拓に取り組んだ。23歳で憧れの山岳ガイドに。そして26歳でエベレスト登山隊に加わり、人間関係に悩んだあげくに単独登攀への道を歩み始めた。まだ山の世界で目立った実績のなかった若い日々を、ヨーロッパアルプス三大北壁の冬期単独登攀に成功し、有名人になった後に振り返っている。