隣国の王弟ラーシュとの政略結婚が決まった――はずの姉。しかしこの結婚に乗り気でない姉は、王子から送られてくる手紙を読みもせず、妹のチェチーリアの方がやきもきして、代筆を行っていた。このままではいけないと考えた父王にお前が嫁がないかと尋ねられ、チェチーリアは即決する。行間から読み取れるラーシュの人柄を信頼し、ラーシュがしたためる異国の風景に憧れもしたからだ。姉の身代わりとして嫁いだチェチーリアを隣国の国王夫妻は歓迎してくれるが、当のラーシェはなぜだか冷たい。「私は身代わりだから?」傷つくチェチーリアだが、ある日、記名のない手紙が届けられる。誰からか気になるものの、追及はせず純粋に手紙の交換をはじめる。だが、王妃から思わぬヒントを与えられ、チェチーリアの身を案じてくれる手紙の主が誰だかわかって――