チャボの精神的/音楽的なルーツを巡るエッセイと旅行記。切なさと懐かしさいっぱいの自伝的なエッセイと、ブルースを探し求めたアメリカ探訪記。つまりは、仲井戸CHABO麗市の精神的なルーツと音楽的なルーツの双方を巡るテキストが、本書の中心となっています。ビートルズ(来日公演!)、ジャズ喫茶、古井戸、忌野清志郎といった音楽的なトピックの後ろに見え隠れする、60年代、新宿、昭和の日々。そしてブルース発祥の地ミシシッピー・デルタ地帯からシカゴまで、ロバート・ジョンソン、チャーリー・パットン、ベッシー・スミス、マディ・ウォーターズらの足跡を辿った旅日記は、いかに仲井戸麗市の感受性が育まれてきたかを静かに物語っています。さらに最終章では、50歳の時点での想いを赤裸々に吐露。年齢というテーマが、本書を通じて静かに流れていることに気付かされます。【目次】I ビートルズから始まった~新宿・60年代・音楽II ロックの感受性~ある日の雑記帳III ブルースを探して~アメリカ南部の旅日記'93IV そして旅はつづく~キープ・オン・ロッキン※この作品は、2002年に平凡社新書で刊行されたものです。