企業が商品・サービスを作る場合、マーケティング、企画、製造、広報、販売など多くの部門が関わります。実は、これがヒットを妨げる一つの要因になっています。どういうことかというと、新商品をヒットさせるため考えられたコンセプトが、まるで伝言ゲームのようにお店に並ぶまでにいろいろな部門を通過することで、別物に変わってしまうのです。コンセプト通りに商品を作り、店頭に並べるには、所属する部門のスペシャリストになることも大切ですが、それに加えて、すべてのプロセスをコントロールする力が必要になります。そして、すべてのプロセスに携わるには、その商品・サービスの企画者になれば良いのです。次々にヒット商品を生み出した故スティーブ・ジョブズ氏がまさにそうであるようにです。単純労働が賃金の安い海外に移っていく今の日本に必要な能力は、付加価値を生み出す能力です。