仲間と一緒に仕事をするのは最高だ! この本でオレがいちばん伝えたいのは、仲間と一緒に仕事をするのは最高だということ。単に楽しいってだけじゃない。そうすることで自分も大きくなれる。オレは武州鳶という会社の社長をやっている。鳶(とび)というのは、工事現場で仕事をするための足場をつくったり、柱になる材料をクレーンでつり上げて組み立てたりする職人のことなんだけど、鳶職人にもいろいろあって、武州鳶は家を建てるときの足場をつくる「足場鳶」を専門にしている。この本では、足場鳶の仕事についても紹介します。そんな本は珍しいと思うんだけど、オレの会社には男らしく、いい職人がたくさんいる。そんな仲間たちのことを知ってもらうことで、鳶職人や業界のイメージをよくしていきたいし、職人の家族がこの本を読んで「パパの仕事かっこいいね」なんて思ってくれたらとてもうれしい。力仕事や職人仕事を、普通のオフィスで仕事をするような会社より一段下のようにとらえる人もいるけど、決してそんなことはない。汗かいて仕事して家族を養う、欲しかったクルマや楽器を買う。それは単純なことかもしれないけど、自慢できることだと思う。