Would you please shut your big mouth for a moment?(どうかそのデカい口を閉じていただけませんか?)よく英語学習の目的として、上達すれば外国の友人ができる、と語る若者も多い。確かにそんな手近な目標を掲げるだけで、英語を学ぶのが面白くなってはくる。が、遊びの中でこそむしろ、互いの言い分がぶつかり合うもの。時には口ゲンカもするだろう。そこで何も主張できなければ、完全に見下されてしまう。ましてや、異性と交際しようものなら、心の内をまっすぐ伝え合わないと、すぐに破局というのが国際ルール。以心伝心は日本人の専売特許に過ぎず、ケンカは日常茶飯となり、その収め方がまた問われてくる。やはり「ケンカができるかどうか」は英語習得のバロメーター足り得るかもしれないのだ。だから、本書ではボクのビジネス体験から英語で何を考え、どう交渉してきたかを振り返り、やや挑発的だが、タイトルも『君は英語でケンカができるか』とつけてみた。本書を通読すれば、そこには日米の現場での本音や文化の差異も見て取れるだろう。そして、結果的にもっと大らかな気持ちで外国人と接してもらえるかもしれない、とボクは期待している。そこがなにより、英語上達の第一歩なのだ。