高峰登山に長年関わってきた経験と企業経営のマネジメントが融合!異変の予兆はなかったか――、どうすれば生き残れたか――。トップクライマーが実践する、企業経営に活きる究極の危機管理術。現代社会、とりわけ一流ビジネスマンやアスリートは、ありとあらゆる最悪を想定して「危機」を未然に防ごうとする。なかでも山ほどシビアに「危機管理」の能力が求められる世界はないだろう。そうした危機に直面しないように、あらゆる事前準備やシミュレーションを行ない、わずかな異変も察知して「危機」を回避しようとする。プロクライマー・小西浩文は、長年、地球上に14座ある「8000メートル峰の無酸素登頂」に挑みつづけ、過去、事故に巻き込まれながら「生還」してきた。ともに苦難を乗り越えてきた山の仲間たちの多くが事故や遭難で亡くなっていくなかで、小西だけは五体満足で生き残ることができた。山の世界で培ってきた「究極の危機管理法」を身につけたからである。クライマーであり、企業経営者、若い起業家、教育関係者、自治体などの研修や講演も手がける著者が、社会全体の危機管理の重要性を説く。【内容】危機の予兆を察知せよゴール直前の「気の緩み」に注意せよ「焦り」と「驕り」を支配せよ「想定外」に甘えるな「平常心」を忘れるな「微かな異変」を見逃すな「事前の準備」に集中せよ実際に小西が体験した9件の事故のケースを検証しながら、そうした事例からの教訓、危機管理とは「心のマネジメント」であることを言及する。