「なんでも話して? 私たち…友達でしょ?」――市役所で働く夫と幼い娘と暮らす、専業主婦の麻衣。特別にやりたいことも、秀でたところもないからと、母親の言いなりにお見合いで結婚したけれど、ママ友グループの中で浮いてしまっている。娘も幼稚園でうまくいっていない様子。さらに夫の態度も、最近なんだかおかしい気がして…。悩んでいた矢先、追い打ちをかけるように頼りきりだった母が急死してしまい、失意の底に沈んでいた。そこに救いの手を差し伸べたのは、子どもの頃の友達・燎子だったが…。忍び寄る人間の闇から、麻衣は家族と自分自身を守れるか?