あらすじ文字がなかった時代にも、天の道理があった。文字を知るのではなく「心」を知れ。商人出身の梅岩は、神道・仏道、孔孟老荘を独自に解釈し、倹約と倫理を重んじる商人道を説いた。その思想は制度や階層を超えて、やがては武士にも「心学」として受け入れられる。本書は問答形式をとっており、生産と流通の社会的役割を評価し、利益追求の正当性を説いた画期的な 思想を読み解くことができる。