遺産を受け取る“ささいな”条件とは?
突然ふってわいた祖母の遺産相続に戸惑う佳恵。
バラバラだった家族に遺されたのは、簡単には受け取れないものだった――
『殺した夫が帰ってきました』の著者が描く、期限付き家族の物語。
高三の夏、一人暮らしの佳恵に、突然、祖母・雅子の相続話が舞い込んだ。
既に他界した母に代わって相続することになったのは、現金と猫。しかも受け取るには、他の相続人と暮らすことが条件だという。
そこには借金まみれの義理の伯母・利沙子、女装姿の叔父・幸太郎、そして遺言執行人で雅子のハトコ・環がいた。
訳アリの四人と猫一匹が厄介な相続に奮闘する疑似家族ドラマ。