▲7八飛戦法とは、その名の通り「初手▲7八飛」と指す作戦です。
なぜ▲7八飛戦法なのか?
そもそもメリットはあるのか、マイナー戦法に過ぎないのではないか?
そう思った方も少なくないでしょう。
それでは、初手▲7六歩から三間飛車を目指す場合と何が違うのでしょうか。
著者の出口若武五段は「初手▲7八飛は後手の相振り飛車と右四間飛車を最大限に警戒した一着」と評価します。
角道を保留するので従来のノーマル三間飛車に比べて安全に駒組みができ、また速攻にも対応しやすくなっています。
また、攻撃力もあるので、実は振り飛車の優秀な作戦なのです。
▲7八飛戦法への後手の対策はいくつかありますが、本書では居飛車で8筋を伸ばして真っ向からとがめにいく指し方を中心に解説しています。中には最終盤まで研究するような変化もあります。
「三間飛車は人生で最も指した」と語る出口五段。
今回は攻略する側の立場になって、その研究のすべてを1冊に詰め込みました。
新たな将棋の可能性を広げた▲7八飛戦法の攻防をお楽しみ下さい。