詰碁を解いて、実戦で役立ったと実感したことはありますか?
もちろん、実戦形の詰碁ならそのまま実戦に出てくることもありますが、詰碁を解くことの本質は「手を読む練習」です。
「上達の秘訣はやさしい詰碁をたくさん解くこと」と言われ詰碁を頑張っても、中々勝てるようにならず、挫折してしまう方も多いのではないでしょうか。
でもそれは当然。詰碁は読む力を鍛えるもので、手の読み方を教えるものではないからです。
読み方を身につけ、そのあとに読みの力を鍛えるのが上達のための正しい手順です。
でも意外と、実戦での読み方にフォーカスした練習法はありません。
そこで本書は、手の読み方を伝授する内容になっています。
キーワードとなるのが「3手の読み」。その意味を端的に言えば「相手の手を考えられるようになりましょう」ということです。
これができるようになると、自分本位の手が減ったり、相手の作戦を阻止する手が打てるようになります。
本書は実戦に頻出する形や手筋を使った問題を多数収録しています。
問題の目的がわかりやすいよう、構想を練習する布石問題と相手の手の対応を考える中盤問題の大きく二つに分けています。
いろいろな局面の問題に触れることで、「こういう風に読んでいくのか」とコツが掴めてきます。
さらにいえば、本書で読みの基礎を完璧にした後に、詰碁でその肉付けをしていけば、恐ろしい読みの力が身についていきます。