将棋には数えきれないほどの「囲い」があります。「囲い」とは王様を守る鎧のようなもの。重く堅い騎士のような重装備もあれば、防御力よりも機動力に優れた装備もあります。
初心者のうちは、堅い囲いが優秀で、薄い囲いはダメと、つい思ってしまいがちですが、必ずしもそうではなく、戦い方に合った囲いを選ぶことが重要。たくさんの種類の中から適切な囲いを選択することこそが、勝率を上げるのです。
本書は100を超える囲いを戦型別のランキング形式で発表。特にメジャーな囲いや流行の囲いは講座でも取り上げ、その特色を余すところなく紹介します。ほかにコラムやプロ棋士アンケートなど、多くの雑学も詰め込んだ、ボリューム満点の一冊です。
【主な内容】
●藤井聡太の囲い論―現代囲い考察― 【語り】二冠 藤井聡太
●戦型別囲いランキング
・振り飛車の囲い21
・対振り飛車の囲い27&穴熊の仲間たち
・相居飛車の囲い26&矢倉の仲間たち
・番外編 “KAKOI”NextGeneration―最新囲いエトセトラ
・番外編 夢とロマンにあふれる囲い
●ようこそ!“囲い”動物園
●講座
・振り飛車党の必修科目「美濃」「高美濃」「銀冠」講習会
・組み合わせいっぱい ビバ!相振り囲い大研究
・これであなたもアナグマスター 穴熊を指しこなすコツ教えます
・手筋を学べ!矢倉攻略大作戦
・“堅さは正義”から“広さは正義”に 右玉完全ガイド
・赤丸急上昇! 中住まい玉の急所を知ろう
・振り飛車はもっと自由に 指すぞ!「振りミレ」「金立」「振りエルモ」
・駒組みシンプル、でも堅い 「エルモ囲い」で振り飛車撃破
・もうB級とは言わせない 「新型雁木」で行こう
・一手損角換わりの隠し玉 大胆不敵「羽生流右玉」
●コラム プロ棋士の名を冠した囲い、ほか
●アンケート プロ棋士50人に聞きました
●スペシャル対談 ミマグマ&アナグマン穴熊道を語る
●銀冠物語/玉頭位取り物語/流れ矢倉物語
●巻末ミニ特集 ヘンな囲い事典
※講座【「エルモ囲い」で振り飛車撃破】【「新型雁木」で行こう】【大胆不敵「羽生流右玉」】は、それぞれ『将棋世界』2020年6月号「エルモ囲いを指してみよう」、2017年11月号「自由自在、増田流雁木」、2020年8月号「強敵早繰り銀 最新撃退術」を再構成したものです